トランプ米大統領、債務上限撤廃に意欲 市場不安定化を問題視 民主党との共闘も



 【ワシントン=小雲規生】トランプ米大統領は7日、ホワイトハウスで記者団に対し、連邦政府の債務上限の恒久的な撤廃が必要だとの考えを示した。法律で定められた債務上限が市場の不安定化につながっている状況の改善を意図したものだ。トランプ氏は野党である民主党との共闘も視野に入れているようだ。

 トランプ氏は債務上限撤廃について「実行する理由は十分にある」と発言。債務上限の引き上げなどで合意した6日の共和、民主両党の指導部との会談でも、上限自体を撤廃することが議題になったと明かした。

 米国では政府の債務が上限に近づく度に議会が上限を引き上げる措置を繰り返しており、「議会が引き上げで合意できなければ、デフォルト(債務不履行)に至る」との不安が市場で広がる要因になってきた。

 債務上限を撤回すれば、こうした市場の動揺を避けられるとの期待がある。

 米紙ワシントン・ポストによると、トランプ氏は6日、民主党のシューマー上院院内総務とペロシ下院院内総務との間で、債務上限撤廃の可能性を探る「紳士協定」で合意。民主党側は年末までに協議を詰める考えだという。

 一方、共和党のライアン下院議長は7日の記者会見で、予算編成は議会に権限が与えられていると強調し、トランプ氏の介入に不快感を示した。共和党内の強硬派からは政府の権限拡大を押さえる観点から、歳出削減が伴う場合に限って債務上限引き上げを認めるべきだとして、撤廃に慎重な声が出ている。

 トランプ氏と民主党指導部の協定は共和党強硬派を切り捨て、民主党との共闘で債務上限撤廃を図る構想とみられ、トランプ氏と共和党との摩擦が強まる可能性もある。




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