中国の対米貿易黒字10%増 昨年 大豆・原油など輸入も伸びる



 中国税関総署が12日発表した2017年通年の貿易統計(ドルベース)によると、輸出は前年比8%増の2兆2634億ドル(約251兆円)、輸入は同16%増の1兆8409億ドルだった。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は4225億ドルの黒字で前年比17%減となり、対米貿易黒字は同10%増の2758億ドルに拡大した。

 昨年12月単月の輸出は前年同月比10.9%増、輸入は同4.5%増だった。

 主要貿易相手国の成長は依然として底堅く、世界の貿易拡大が中国製品の需要を押し上げ、輸出は増加した。懸案の対米通商関係も両国の貿易戦争には至っていない。また昨年は安定した景気拡大を背景に輸入が堅調に推移し、「中国の成長は内需拡大への転換が進んでいる」(コメルツ銀行の周浩新興市場担当シニアエコノミスト)。

 税関総署の黄頌平報道官は12日の記者会見で、「予想を上回る世界経済の回復が昨年の中国の貿易の支援材料となった。市況商品価格が輸入を押し上げた」と説明し、「今年の貿易の見通しは明るい」と述べた。

 17年は、大豆の輸入が前年比13.9%増加と通年で過去最高を記録したほか、原油などの輸入が伸びた。中国は昨年、民間石油精製会社など非国有企業による輸入原油の利用割り当て拡大を背景に、米国を抜き世界首位の原油輸入国となった。

 人民元安による追い風が後退し、保護主義的措置の脅威が迫っているにもかかわらず、中国の輸出は引き続き堅調な欧米経済の恩恵を受けている。スタンダードチャータードの大中華圏・北アジア担当チーフエコノミスト、丁爽氏(香港在勤)は「中国の輸出は今年も引き続き世界経済回復の恩恵を受けるだろう。主な不確定要素は米中の貿易摩擦の可能性だ」と指摘した。

 ただ、人民元ベースで昨年12月の輸入が前年同月比でほぼ横ばいにとどまったことから、内需の成長エンジンが弱まる可能性を指摘する声もある。(ブルームバーグ Kevin Hamlin、Tian Chen)




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