【中国電子マネー事情】(中)スマホ決済業者、どう収益化? ビッグデータで消費を“見える化”



 ■アリババ会長、「新・計画経済」への野望

 中国で爆発的に普及しているスマートフォンを使った代金決済。加盟店から決済のための手数料を得る従来のクレジットカードと違い、アリババ系「支付宝(アリペイ)」も、騰訊(テンセント)系の「微信支付(WeChatPay)」も手数料は課さない。では、どうやって収益を得るのか。自社の金融システムを介し巨額の資金がやりとりされる過程で、数時間から数日かかる最終的な決済までのタイムラグを利用し、資金運用のチャンスを得るという。

 AIで行動分析

 ただ、アリババの馬雲(ジャック・マー)会長は中国メディアの取材に対し、「何億人もの消費行動を収集し、ビッグデータをAI(人工知能)を使って分析していくことで、“見えざる手”が支配、最良とされてきた『市場経済』を超える新たな『計画経済』を目指す」と野望を語った。買い手と売り手による“見えざる手”で市場が自然と作られる時代から、ビッグデータを基に“見える手”で市場を作り上げる考えだ。顔認証の技術も加わってくる。

 世界経済の常識を根底から覆すことになる野望が、どこまで実現性をもつかは予断を許さない。しかし米国に次ぐ世界第2の経済大国になった中国で、3カ月に800兆円を超えるお金がネット上で決済され、キャッシュレスが常識となった消費者の行動パターンを飛躍的に変えていることは疑う余地がない。

既に始まる“見える手”ビジネス




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す