A380に漂う不確実性懸念 エミレーツ、ボーイングに発注変更



 11月3日にドイツ・ハンブルクで行われたエアバスの超大型旅客機A380のエミレーツ航空への引き渡しセレモニーで、エアバスはエミレーツ幹部とアラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の王族を丁重にもてなした。エミレーツ幹部らの方も、大型追加発注の可能性をほのめかしていた。

 だが、その10日後、売り上げが減速するA380にとって命綱となる発注の発表があると期待してドバイ航空ショーに出席していたエアバス幹部らにとって、想像もしていない事態が起きた。

 エミレーツはA380の唯一の大手支援者だ。同社の大型追加発注の発表が行われないとの噂が広がると、エアバスの興奮はまず困惑に変わった。その後、エミレーツが代わりにエアバスの最大のライバルである米ボーイングに150億ドル(約1兆7000億円)規模の発注を行うと、その気持ちは屈辱に変わった。

 この土壇場での逆転劇は、エアバスが受注を逃したことだけを意味するのではない。既に不確実性が漂うA380の未来が一段と暗くなったため、航空業界全体に波紋が広がった。

 今回の逆転劇の中心にあるのが、エアバスのA380開発継続へのコミットメントに対するエミレーツの懸念だ。エミレーツは発注の数年後に開発計画が終了し、将来性のないモデルを運航する最大の航空会社になる事態は避けたかった。(ブルームバーグ Benjamin Katz、Benedikt Kammel)




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