【中国を読む】「知能化」で変わる自動車業界 野村総合研究所・張翼



 近年、自動運転やコネクテッドカーといった新しい自動車は世の中の注目を集めている。車両単体の進化にとどまらず、通信技術や人工知能(AI)との組み合わせでさまざまな利便性をもたらす「スマートカー(知能化された自動車)」として一層の発展を遂げるだろう。中国でも政府と産業界双方が知能化の流れに強い関心を寄せ、官民一体で技術ロードマップ作成と実証実験によるルール作りを進める。大手IT企業なども積極的に参入しグローバルに競争力のある技術や事業モデルを中国が創出する可能性を秘める。

 ◆官民一体の取り組み

 中国は「製造大国」から「製造強国」になる大目標を掲げ、基本国策の一つである「中国製造2025」という産業政策を2015年に打ち出した。コネクテッドカー、ADAS(先進運転支援システム)・自動運転の推進ロードマップについて明示されている。16年に中国自動車工程学会は、SAEの自動運転分類で「Level1/2/3」の新車搭載率が25年までに80%、30年に「Level4/5」の新車搭載率10%を目標に掲げる。17年には中央政府が「次世代人工知能発展計画」で、自動車産業をAIの最重要な応用領域の一つとして定義、30年までに世界トップレベルを目指すと宣言した。

 地場系自動車メーカーは政府のロードマップに合わせて相次いで自動運転車の開発と走行実験を開始。上海汽車、長安汽車、広州汽車などの主要メーカーはいずれも試作車を発表し、さらに長安汽車、北京汽車が業界に先駆けて高速道路を含めた公道での走行試験を実施した。




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