人権侵害 開発会社は全面否認 ミャンマーで国際NGOと議論続く



 ミャンマーは、工業団地の土地取得をめぐる議論が続いている。仏に本拠を置く非政府組織(NGO)の国際人権連盟(FIDH)が同国で工業団地開発時の土地取得に際して人権侵害があったとする報告書を発表した。これに対し、開発会社は全面的に否認している。現地紙ミャンマー・タイムズが報じた。

 FIDHが取り上げたのは、2013年にミャンマー第2の都市マンダレー近郊で開発が始まったミョータ工業団地だ。総面積は約40平方キロで、開発前は14の農村に約1000世帯が住んでいたという。

 同報告書によると、開発会社のマンダレー・ミョータ工業開発(MMID)は開発に際し、農民に対し移転補償金として、土地所有権を証明する公的書類がある所有者は1エーカー(約4050平方メートル)当たり200万チャット(約16万7000円)、書類のない実質的な所有者については同50万チャットを提案した。

 しかし、複数の農民の証言によると、MMIDは、補償金算定の段階で農民らが実際に使用している土地の10~25%しか所有を認めなかった。さらに、交渉を拒絶しようとした農民の中には、補償金を拒んでも開発は進めると強く言われ、やむなく補償金を受け取った者もいたという。

 また、MMIDは団地内の居住区に移転用の土地を用意し、45平方メートルをベースに元の土地所有面積に応じた土地を提供するとしているが、これも当初の農民側への提案では一律45平方メートルだった。

 FIDHは「補償レートが土地評価額の6%にすぎなかった。これではとても常識的なビジネスとはいえない」と指摘する。それに加えて開発への反対運動をしようとした農民55人が逮捕・拘禁・起訴されたとし、土地取得をめぐり開発会社とマンダレー管区政府による人権侵害があったと主張した。




こんな記事もよく読まれています



コメントを残す