【株式ニューカマー】「らくらく連絡網」軸に多様な事業展開



 ■イオレ・吉田直人社長

 団体・グループに所属する人の出欠確認や日程調整、アンケートなどが簡単にできるサービス「らくらく連絡網」を運営するイオレは、2017年12月15日、東証マザーズ市場に新規上場した。38万団体669万人が利用する同サービスのユーザー登録情報を活用した求人情報サイトの運営など、次々と新規事業を立ち上げている。吉田直人社長は、「らくらく連絡網を軸に、多様なサービスを展開していく」と積極的な事業拡大に打って出る。

 ◆「友達申請」機能なし

 --「らくらく連絡網」の特徴は

 「『友達申請』の機能がないことだ。特定のグループに所属している人だけが使うため、知らない人から申請されることがない。同じグループでも、例えば子供が通う学校のPTAの保護者同士で個人的なつきあいがない場合、SNS(会員制交流サイト)では友達申請が来て断るとカドが立つケースがある。だが、らくらく連絡網はこの機能がないため、お互いのプライバシーを守った上で関係を継続し、連絡できる」

 --ユーザーデータを有効活用している

 「らくらく連絡網を利用する際には詳細な個人データを登録しなければならない。性別、年齢、居住地域のほか、未婚・既婚、団体・グループの主な活動地域など。大学生であれば大学名、学部、学科だ。特定のメンバーしか使わないから、こうしたデータを集められる。これを個人が特定できないようにして解析し、効果的に広告を掲載している」

 --伸びている事業領域は

 「顧客情報を生かして、本当に届けたいターゲットへ向けて広告を配信するシステム『pinpoint(ピンポイント)』は、広告主のためのサービスだ。当社のデータは属性が明確なので、高い精度で効果的な配信が可能になっている。データベースの中から条件に当てはまる人を抽出して、当社のデータとアプリIDなどをひもづけ、その人が活用しているSNSに対して広告を配信する」

 ◆人材会社と連携

 --他に手掛けている事業は

 「大学生の4人に1人がユーザーとなっていて重要な顧客基盤となっていることから、短期バイトや求人、インターンシップの情報サービス『ガクバアルバイト』を立ち上げた。大学生以外の幅広い層に向けては、同じような機能を持つ『らくらくアルバイト』を運営している」

 --今後の事業展開は

 「データの活用を基本として、新規事業を追求していく。すでに医師のデータを持つメドピアのほか、人材会社とデータの相互利用で連携している。さらに連携先を増やし、将来はデータベースプラットフォームという形で拡大していく計画だ。このほか、らくらく連絡網では決済機能の搭載も考えている。団体やグループでは会費の徴収など、さまざまな支払いが発生するからだ。団体やグループ内で行われていることをとらえて、新たな事業の可能性を探っていく」

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【会社概要】イオレ

 ▽本社=東京都港区高輪3-5-23 KDX高輪台ビル9階

 ▽設立=2001年4月

 ▽資本金=7億2170万円

 ▽従業員=76人 (17年12月1日時点)

 ▽売上高=15億4100万円 (18年3月期見込み)

 ▽事業内容=インターネットやデータベースを利用したサービス

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【プロフィル】吉田直人

 よしだ・なおひと 立教大経済卒。1987年ハーベストン入社。ホワイトT&R、シオンコーポレーション、グラムスなどの社長を経て、2000年サイバービズ(現ザッパラス)社長。01年4月イオレを設立し、現職。54歳。北海道出身。




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